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たのしく学ぶゴム素材「クロロプレンゴム(CR)」
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楽しく学ぶゴム素材―クロロプレンゴム

ゴム素材って種類が豊富です。この特集では、数あるゴムの中からクロロプレンゴム(CR)をピックアップ。「ゴム博士」と、素材についてはビギナーの「輪ゴムちゃん」の二人の会話から、楽しく学べます。

名前がいっぱい? 「CR」と「ネオプレン」

輪ゴムちゃん

輪ゴムちゃん

ゴム博士! 今回のテーマは「クロロプレンゴム」ですよね。でも現場のおじさんたちは「CR」って呼んだり、カタログには「ネオプレン」って書いてあったり…。これって全部違うゴムなんですか?
ゴム博士

ゴム博士

ほほう、そこから入るとはいい着眼点じゃ。結論から言うと、それらは全部同じ「クロロプレンゴム」のことを指しておる
輪ゴムちゃん

輪ゴムちゃん

えっ! 全部同じなんですか?
ゴム博士

ゴム博士

うむ。少し歴史の話をしよう。1930年代、アメリカのデュポン社が世界で初めて工業化に成功した合成ゴムの商品名が「ネオプレン」なんじゃ。これが世界中に広まったから、代名詞として定着したんじゃよ。「CR」というのは、Chloroprene Rubber(クロロプレンゴム)の略称じゃな。

天然ゴムに頼りきりだった時代に、「科学の力で天然ゴムを補う・代替する材料をつくろう」として生まれた、とても歴史の長い合成ゴムなんじゃよ。

【深掘り】迷ったらコレ! バランスの「CR」

輪ゴムちゃん

輪ゴムちゃん

へぇ、合成ゴムのパイオニアなんですね! ということは、性能もすごいんですか?
ゴム博士

ゴム博士

まさに「優等生」じゃな。何か一つが突き抜けているというより、「全体的に高得点」なのがCRの凄みじゃ。
例えば、マリンスポーツで着る「ウエットスーツ」を知っておるかな? あれも実はCR(を発泡させたスポンジ)なんじゃよ。
輪ゴムちゃん

輪ゴムちゃん

えっ、あのウエットスーツですか!?
サーファーとウエットスーツ
ゴム博士

ゴム博士

そうじゃ。海で長時間、紫外線や風にさらされてもボロボロにならないのは、CRが「耐候性」に優れている証拠じゃな。
用途によっては天然ゴムに匹敵する強さを持ちながら、天然ゴムが苦手な「油」や「日光(オゾン)」にも比較的強い。さらに「燃えにくい」というオマケ付きじゃ。
輪ゴムちゃん

輪ゴムちゃん

すごい! 大きな弱点が見当たらないですね。
ゴム博士

ゴム博士

ゴム業界ではよく「迷ったらCR」と言われる。例えば、機械のパッキンを選ぶ時、条件が複雑なことがあるじゃろう?
 
  • 「外で使うから雨風にさらされる(耐候性)」
  • 「近くに機械油があるから少し飛んでくるかも(耐油性)」
  • 「部品同士をしっかり繋ぎたい(接着性)」

これら全てを及第点でクリアできるのがCRなんじゃ。では、他の代表的なゴムとデータを比較してみよう。

【ゴム材料 物性比較表】

⚠️ 工業用ゴム板のスペックについて 以下は、「工業用ゴム板」の一般的な性能を評価したものです。詳細については必ず各製品の仕様をご確認ください。※「強度」は引張強さなどの機械的性質をまとめた、あくまで目安の総合評価です。
特性項目 CR NBR 天然(NR) EPDM
耐油性 × ×
耐候性 ×
強度
接着性 ×
難燃性 × × ×
耐寒性

※記号は目安です。

輪ゴムちゃん

輪ゴムちゃん

表で見ると一目瞭然ですね!
NBRは油に強いけど外に弱い。EPDMは外に強いけど油に弱い。CRだけ全部「〇」や「◎」がついてます!
ゴム博士

ゴム博士

そうじゃ。「帯に短し襷(たすき)に長し」という状況で、CRは非常に使いやすい選択肢となるわけじゃな。

現場の注意点:寒さと油の「クセ」を知る

輪ゴムちゃん

輪ゴムちゃん

でも博士、そんな万能なCRにも「苦手」はあるんですよね?
ゴム博士

ゴム博士

うむ、運用上の「クセ」と言ったほうがいいかもしれんの。2点ほど覚えておこう。

CRは低温側でも比較的よく性能を保つゴムで、決して寒さに弱いわけではないんじゃ(一般的なフッ素ゴムの多くは、これより高い温度域で硬くなりやすいものが多い)。
ただ、もう少し高い温度でも長時間じっとしていると、分子が整列してゴムが硬くなる現象が起きる。これを「結晶化」と言うんじゃ。
輪ゴムちゃん

輪ゴムちゃん

え?それじゃ困りますね。硬くなったらどうすればいいんですか?
ゴム博士

ゴム博士

通常の範囲では、暖めれば元の弾力に戻ることが多いから安心せい。この結晶化が直接ゴムを壊すわけではないんじゃ。ただ、冬場の倉庫から出した直後は「あれ?硬いな?」と思うかもしれん。それがCRの愛嬌じゃ。
輪ゴムちゃん

輪ゴムちゃん

だれでも苦手ってありますもんね。
ゴム博士

ゴム博士

2. ガソリンのような強い油は苦手
CRは一般的な鉱物油ベースの潤滑油などにある程度耐性があるが、ガソリンやトルエンといった強い溶剤に浸かると、大きく膨らんで(膨潤して)強度が落ちてしまう。
耐油性が「〇」であって「◎(専門家レベル)」ではない、というのはそういうことじゃ。
【クロロプレンゴムの特徴まとめ】

クロロプレンゴム(CR/通称ネオプレン)は、世界初の合成ゴムとして長い歴史を持ち、耐候性・耐油性・耐熱性・難燃性・接着性などを高次元でバランスさせたゴムです。
ウエットスーツ素材として知られるように、水や日光への耐性がありながら、機械的な強度も兼ね備えています。
特定の性能(例えば極端な耐油性や耐寒性)では専用ゴムに譲る場面もありますが、複数の条件が重なる環境や、屋外機器、自動車部品、一般工業用製品において、信頼性の高い代表的な選択肢の一つとして広く利用されています。


▼次に学ぶべきゴム素材は「NBR(ニトリルゴム)」

ゴム博士

ゴム博士

さて、バランスの良いCRを学んだ後は、表にも出てきた「油の専門家」について詳しく見ていこう。次は「NBR(ニトリルゴム)」じゃ。こいつは一般的な工業用途では、油に対してトップクラスの強さを誇る、機械屋さんの頼れる相棒じゃよ。詳細は下のリンクからご覧あれ。
【NBR(ニトリルゴム)特集ページへ進む】

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