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お弁当箱のパッキン、キッチン用品、外壁のシーリング材など、身近で大活躍の「シリコーンゴム」。
便利だからといって、いざ両面テープや接着剤で何かを貼り付けようとすると……
「全然くっつかない!」
「乾いたと思ったのに、ポロリと取れてしまった」
こんな経験はありませんか?実はシリコーンゴムは、接着の世界では「難接着素材(なんせっちゃくそざい)」と呼ばれるほど、くっつけるのが難しい厄介な素材です。しかし、諦める必要はありません。正しい「選び方」と「下処理」を行えば、しっかりと接着することができます。
この記事では、なぜくっつきにくいのかという理由と、用途に合わせた3つの解決策をご紹介します。
※ご注意
本記事で紹介する製品や方法は、主に工業・DIY用途を想定しています。お弁当箱のパッキン修理など、食品に直接触れる部分には、必ず「食品衛生法適合」と明記された専用品をお使いください。
1. なぜシリコーンゴムは接着しにくいのか?
シリコーンゴムは「熱に強い」「水を弾く」「汚れにくい」という優れた性質を持っています。しかし、この「水をよく弾く」という性質が、接着の際には大きな壁となります。
専門的には「表面エネルギーが低い(ぬれ性が低い)」と言いますが、簡単に言えば、水だけでなく「接着剤やテープの糊までも弾いてしまう」のです。
そのため、一般的な接着剤を使っても表面に乗っかっているだけで、なじまずにすぐ剥がれてしまいます。
これを攻略するには、「シリコーンゴム専用」のアイテムを選び、正しい手順で使う必要があります。
【方法A】手軽に貼るなら「シリコーン用両面テープ」
「穴を開けたくない」「溶剤は使いたくない」「作業を簡単に済ませたい」そんなときは、シリコーンゴム専用の両面テープが便利です。
ここがポイント:表と裏で“糊”が違う!
多くのシリコーン用両面テープは、「ディファレンシャルタイプ(異種粘着)」という特殊な構造になっています。
- シリコーンゴム側: シリコーンによく馴染む“特殊粘着剤”
- 反対側(相手側): 金属やプラスチックに強くつく“強力粘着剤”
⚠️ 失敗しないためのコツ
- 裏表を絶対に確認する
逆向き(一般用粘着面をシリコーン側)に貼ると、驚くほどくっつきません。剥離紙(はくりし)の表示や説明書を必ず確認しましょう。 - 下処理(脱脂)をする
接着面に油分やゴミがついていると極端に弱くなります。アルコールなどで拭き取り、しっかり乾燥させてから貼りましょう。
【向いている用途】
- 平らな面同士の固定
- 軽いものの固定
- 分解や貼り替えの可能性がある場合
【方法B】スピード・強度重視なら「瞬間接着剤 + プライマー」
「すぐに固定したい」「小さいパーツをガッチリつけたい」という場合は、瞬間接着剤(シアノアクリレート系)が候補になります。ただし、普通の瞬間接着剤だけではくっつきません。ここで重要になるのが「プライマー」です。
ここがポイント:優れものの下地材「プライマー」
プライマーは接着前に塗る「下地処理剤」です。これを塗ることでシリコーンゴムの表面を化学的に改質し、接着剤が弾かれずに食いつく状態へ変化させます。
【使い方の手順】
- シリコーンゴム表面の汚れを落とす。
- プライマーを薄く塗る。
- 数分乾かす(製品指定の時間)。
- その上から瞬間接着剤を塗って圧着・固定。
⚠️ 注意点:硬化後はカチカチになる
瞬間接着剤は、固まると「硬くて脆い層」ができます。
そのため、ゴムの「伸び縮み」にはついていけません。曲げたり引っ張ったりする場所に使うと、接着剤の層がパリッと割れて剥がれる原因になります。
【向いている用途】
- 小さい部品の点付け、線付け
- 動かさない部分の固定
- すぐに次の工程に進みたいとき
【方法C】柔軟性・防水性重視なら「弾性接着剤・シリコーン系接着剤」
「ゴムらしい柔らかさを残したい」「隙間を埋めながら防水もしたい」
そんな場合は、固まってもゴムのような弾力を持つ接着剤を選びます。
1. 弾性接着剤(多用途タイプ)
MSポリマーなどを主成分とした接着剤です。衝撃や振動に強く、接着面に「粘りつく」ように固定されます。
※すべての弾性接着剤が使えるわけではありません。「シリコーンゴム対応」と明記されたもの(例:スリーボンド TB1530など)を選んでください。
2. ペースト状シリコーン(RTVゴム)
硬化すると「シリコーンゴムそのもの」になる材料です(例:信越化学工業 KE42など)。
シリコーンゴム同士を一体化させるには最も相性が良く、耐熱性・耐水性に優れます。
【メリットとデメリット】
- ○ 柔らかいまま固定でき、防水・防振効果がある。
- × 固まるまでに時間がかかる(数時間~一晩)。
【向いている用途】
- 曲げ伸ばしや振動がある場所
- 隙間を埋めたい(シールしたい)場合
- 屋外や水回りでの使用
まとめ:どれを選べばいい? 選び方チャート
最後に、用途に合わせた選び方をまとめました。迷った際はこちらを目安にしてください。
| 重視するポイント | おすすめの方法 | 具体的なシーンの例 |
|---|---|---|
| 手軽さ・作業性 | シリコーン用両面テープ |
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| スピード・強度 | 瞬間接着剤 + プライマー |
|
| 柔軟性・防水性 | 弾性接着剤・RTVゴム |
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シリコーンゴムは「つかない」と諦めていた方も、用途に合った「専用品」と「下処理」を組み合わせることで、しっかりと接着できるようになります。ぜひ目的にぴったりのアイテムを探してみてください。
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