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ゴム通 > たのしく学ぶゴム素材。番外編 「移行」

「ゴムを置いておいただけなのに、シミがついて消えない!」
そんな経験はありませんか? それは汚れではなく、ゴム成分が相手に染み込む「色移り(移行)」という現象かもしれません。今回は、ゴム素材選びの落とし穴、「色移り」のメカニズムと対策を博士と輪ゴムちゃんが解説します。
消えないアザ
は、博士ーーっ!! 大変です! 助けてくださーい!
おや、どうしたんじゃ輪ゴムちゃん。血相を変えて。
これを見てください! 展示会で借りた『真っ白なテーブル』の上に、滑り止めの『黒いゴムシート』を置いておいたんです。
片付けようとしたら……くっきり跡が残っちゃって! 洗剤で拭いても全然消えないんです(泣)
片付けようとしたら……くっきり跡が残っちゃって! 洗剤で拭いても全然消えないんです(泣)
ふむ……。残念じゃが、それはもう『汚れ』ではない。
相手の素材の奥深くまで成分が染み込んでしまった『移行(いこう)』という現象じゃ。一度起きてしまったら、表面を削り取るくらいしか手はないぞ。
相手の素材の奥深くまで成分が染み込んでしまった『移行(いこう)』という現象じゃ。一度起きてしまったら、表面を削り取るくらいしか手はないぞ。
ええっ!? ただ置いてあっただけなのに、どうして染み込んじゃうんですか?
黒いゴムは「インクの塊」だと思え!
実はな、ゴムというのは、ただの固体に見えて、内部では成分が常に動いているんじゃ。
特に黒いゴムには、ゴムを強くするための炭素の粉『カーボンブラック』や、加工性や耐久性のための『オイル』や『老化防止剤』が含まれておる。
これらは、いわば『凝縮されたインク』のようなものじゃ。
特に黒いゴムには、ゴムを強くするための炭素の粉『カーボンブラック』や、加工性や耐久性のための『オイル』や『老化防止剤』が含まれておる。
これらは、いわば『凝縮されたインク』のようなものじゃ。
イ、インクですか……?
うむ。ゴムの中の成分が表面に浮き出る“ブルーミング”が起きたり、表層に滞留した成分が相手側に移り込んだりして、接触している相手(床や塗装面、樹脂)の分子の隙間に入り込んで染めてしまう。
まるで、目に見えないスピードでゆっくりとスタンプを押しているようなものじゃな。
まるで、目に見えないスピードでゆっくりとスタンプを押しているようなものじゃな。
【実録】現場で起きる「色移り」の悲劇
拭いても取れないのは、相手と一体化しちゃってるからなんですね……。知らなかったです。
無理もない。だが、これを知らずにゴムを使って、大惨事になるケースは後を絶たんのじゃよ。ここで実際にあった『3つの悲劇』を紹介しよう。
- 【悲劇1】新築フロアのシミ
ピアノの脚による凹み防止のためにゴムシートを敷いたら、数年後に剥がしたときにはクッキリと変色跡が! 床材の張り替えで数万円の損害が出たケース。 - 【悲劇2】壁紙に刻まれた黒い年輪
白い壁紙にタイヤを立てかけて保管していたら、タイヤの成分が壁紙に移行。タイヤの形がそのまま壁に転写されてしまった。 - 【悲劇3】商品が全滅
工場の搬送ローラーから微量なオイル成分が染み出し、流れてくる白い化粧箱に次々と「指紋」のようなシミをつけてしまい、全品廃棄に……。
ひぃぃ……! 聞いているだけで胃が痛くなってきました。ゴム選びって、相手との相性が大事なんですね。
白いゴムなら安心? ……いいえ、「黄色い変色」に注意!
わかりました! 黒い粉(カーボン)が原因なら、これからは全部『白いゴム』を使えば解決ですね!
私、天才かもしれません!
私、天才かもしれません!
甘い、甘いのう輪ゴムちゃん。それは半分正解で、半分間違いじゃ。
ええっ!? 白いゴムなら黒くならないじゃないですか?
ゴムに含まれる老化防止剤などの薬品の種類によっては、相手の樹脂や塗装と反応して、相手側が『黄色』に変色してしまうことがあるんじゃ。
ゴムの中の化学成分が相手材に影響を与えて変色を起こす。これが『汚染』の怖いところじゃな。
ゴムの中の化学成分が相手材に影響を与えて変色を起こす。これが『汚染』の怖いところじゃな。
対策:プロが選ぶ「非汚染」の選択肢
黒もダメ、白も油断できない……。博士、じゃあどうすればいいんですか? もうゴムなんて置けません!
落ち着きなさい。ちゃんと対策はあるぞ。
設置場所が『白』『明るい色』『塗装面』『化粧板』『壁紙』『床材』などのデリケートな場所なら、迷わずこの3つのどれかを選ぶことじゃ。
設置場所が『白』『明るい色』『塗装面』『化粧板』『壁紙』『床材』などのデリケートな場所なら、迷わずこの3つのどれかを選ぶことじゃ。
- 非汚染性(ひおせんせい)ゴムを選ぶ
黒いゴムや色付きゴムでも、相手を染めにくい特殊配合(非汚染グレード)がある。まずはそれを探すのじゃ。
(例:非汚染EPDM、非汚染NBR、非汚染CR など、用途に合わせて複数のタイプがある) - シリコーンゴムを使う
シリコーンは化学的に非常に安定しており、可塑剤ブリードが起こりにくい。用途条件が合えば、最も安全な選択肢の一つじゃな。
(※食品・医療などは適切なグレード選定が必要) - 物理的なバリアを張る
どうしても普通のゴムを使いたい場合は、ゴムと相手の間に「PPシート」や「PETフィルム」、「アルミテープ」などを挟んで、直接触れさせない工夫をするんじゃ。
(養生期間が長期の場合は、バリア材そのものの可塑剤移行や黄変の有無も念のため確認すると良い)
なるほど……『直接触れさせない』か『移らない素材』を選ぶかなんですね。
今回のテーブルは……弁償します(泣)
今回のテーブルは……弁償します(泣)
まとめ:ゴムは「生き物」だと思おう
高い勉強代じゃったが、これで一つ賢くなったな。
ゴムは止まって見えても、内部では成分が動いている『生き物』のようなもの。
1年後、5年後にその場所がどうなっているかまで想像して選ぶのが、真のゴムマスターじゃ!
ゴムは止まって見えても、内部では成分が動いている『生き物』のようなもの。
1年後、5年後にその場所がどうなっているかまで想像して選ぶのが、真のゴムマスターじゃ!
はい! これからは『何の上に置くか』もしっかり確認します!
うむ、その意気じゃ。さて、ゴムのトラブルといえばもう一つ。
パッキンやシールで問題になりやすいのが『スポンジの水扱い』じゃ。
輪ゴムちゃんは、スポンジには『水を吸うタイプ』と『ほとんど吸わないタイプ』があるのを知っておるか?
パッキンやシールで問題になりやすいのが『スポンジの水扱い』じゃ。
輪ゴムちゃんは、スポンジには『水を吸うタイプ』と『ほとんど吸わないタイプ』があるのを知っておるか?
えっ? スポンジって全部水を吸うものじゃないんですか? お風呂のスポンジみたいに……
ふぉっふぉっふぉ。それを知らずにパッキンを選ぶと、止水するつもりが思わぬ漏れを招くことがあるぞ……。
次回、【番外編2】では『スポンジと気泡の秘密』について解説しよう!
次回、【番外編2】では『スポンジと気泡の秘密』について解説しよう!
それ、設計ミスで一番やりそうなやつです! 詳しく教えてください博士ー!
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